19世紀の港町のふいんきがどこかに残る、ポートエリオット・ビクターハーバーの旅

今日は、アデレード近郊の古い町並みが残る港町、ビクターハーバーとポートエリオットをご紹介しましょう。ビクターハーバーは、以前ご紹介したゴルフリゾートのある町でもあります。アデレードからおよそ80Km、車で小1時間ほどのところにあり、ローカルの人たちにはちょっとした近場の観光地として人気なのですが、残念ながら、日本のガイドブックにはポートエリオットなどほとんど紹介されていません。これは、日本についても思うことですが、本当に素敵なところというのは海外旅行者向けのガイドブックには載っていなかったりして、だからこそそこに住んでいる人たちの話や意見を予めリサーチするのは大事なことだと思います。

周辺エリアでも中心的存在のビクターハーバー、19世紀初頭(1804年ごろ)にはヨーロッパ人の入植がすすみ、オーストラリアとしてはかなり早い時期から開発されていた町でした。ここの海は、鯨が来ることでも有名で当初は捕鯨基地という役割も果たしていたそうです。一時期は、南オーストラリア州の州都とも考えられたそうですが、残念ながら大きな船が泊れるような湾の地形ではなく、このお話は流れてしまいました。

そしてこのビクターハーバーに行く途中にあるポートエリオットとは10Kmほどの距離。わたしたちはこのエリアに遊びに来たときは、ビクターハーバー自体よりもポートエリオットでよく過ごします。この町は、本当に小さな”カントリータウン”で、大きなショッピングセンターやビルもないのですが、その分、昔ながらの家や通り、お店がよく残っており、街歩きをするにはぴったりの場所なのです。古本、アンティークショップ、カフェ、雑貨屋さん、小さなお店がストリートに立ち並び飽きることがありません。もちろん、近くのビーチを散歩するのも気持ちが良いです。

オーストラリア国内を旅すると、地方の町にも近頃どんどん全国展開の大きなショッピングセンターが進出しています。もちろん、それで地元の人たちの生活が便利になるのでしょうが、そうなると、ローカルの小さなお店は立ち行かず廃業に追い込まれていってします。そうした町は、たとえメインストリート(日本でいう商店街的な通り)でも、お店のシャッターが閉まったままの建物が続き、”ゴーストタウン”のような印象を受けてしまいます。ビクターハーバーにも最近、こうしたショッピングセンターができ、メインストリートもなんだか寂しい感じがしました。

そう考えてみると、ほんとうに地味な町ながら、ポートエリオットのような場所はとても貴重に思えてくるのです。

ミセスリフォームスタイル

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写真1:ビクターハーバーにある南オーストラリア銀行は、創立1848年の由諸ある建物です。

写真2:ビクターハーバーのローカル新聞社のオフィスの建物には、鯨の到来を告げるこんな洒落たペイントがなされています。

写真3:ポートエリオットのメインストリート、車と車道以外この風景は100年前とたいして変わらないのでは。。

写真4:ポートエリオットの郵便局。5212というのはこのエリアの郵便番号です。(オーストラリアは4桁で済んでしまうのです!!)