やっぱりすてきな南オーストラリア州のクラシカルハウス‏

今年は例年に比べ、涼しいといわれるアデレードの夏。気温も20度半ばという日が多く、お散歩するには最適な日々が続いています。
住宅街を歩くと、クラシカルな家が残っているのが多いストリートにしぜんと足が向くのが習慣になってしまいました。アデレードには築100年以上たった家が今でも外観はそのままの形でけっこう残っていて、そんな家々を見て歩くのが絶好の散歩ルートとなっているからです。


重厚な砂岩の壁に、ドアの縁を彩るさりげないステンドグラス、大きくとられたベイウィンドウ((張出し窓)、いずれも南オーストラリア州の典型的な古い家の特徴です。もちろん、こうした家に住むには、メインテナンス費(修復代・維持費)が膨大にかかります。
とくに水まわりは劣化消耗が激しいものですし、大きな木が多いため屋根の雨樋(あまどい)のクリーニングもばかになりません。
さらに、広い庭をきれいに維持するため庭師を頼んだり、屋外プールのメインテナンス、などなどたんに”住む”以外にも相当な出費を覚悟しなければなりません。

こうした住宅を”マイホーム”に選ぶ人たちはどう考えているのでしょうか。”SA Life”という雑誌で紹介されていたこのような家に住む人のインタビューが印象的でした。

『わたしたち(家族)はこの家に住めることをとても幸せに感じています。そしてわたしたち家族だけでなく、友人や親戚たちとこの空間を
分かち合うことが大切に思います。この家は1904年に建てられて、今わたしたちが住んでいます。住むにあたってはわたしたち家族が快適に住めるためだけでなく、今後また100年にわたり人が住めるよう、妥協せずに修復および改築工事をしました。』



かつての人たちから受け継いだものを、また次の世代に渡していくための長いタイムスパンで物事を捉える考え方だと思います。オーストラリアというと新しい国というイメージですが、こういう人たちや住宅があることを知ると、あらためてオーストラリアという国の奥深さを感じます。


ミセスリフォームスタイル

http://www.mrs-reform.com


写真1:とても典型的なエレガントな南オーストラリア州のクラシカルハウス


写真2:個人宅のお庭にしとくには、もったいなく感じるくらい手入れの行き届いたお庭
(さらに、旱魃が多い南オーストラリアの環境で、これだけ大きな池を維持することの大変さを考えると驚異的です。)


写真3:キッチンもカントリー風。パントリーも小さい一部屋分くらいあります。