まだまだあった!!住宅街に隠れた華麗なイタリアン風住宅

私の住むエリアは、アデレード中心街から車で約10分のきわめて典型的な住宅街。古い石造り風の家があったり、新しいモダンなタイプの家があったり、と日頃見慣れた家々が並ぶのですが、ときどきすごい掘り出しもの(?)を見つけることがあります。

売りに出ている不動産物件紹介のサイトをみていたら、近くに”ナショナル・エステート(オーストラリアの政府が認定した文化遺産的建造物)”に指定されている物件が売りに出ていました。外見からしてなんとも豪華、イタリアン風ビクトリアン形式の住宅で、ブルーストーンの石造り。とても個人宅とは思えないゴージャス感にあふれています。

”Benacre”という名称のこの物件、1846年に地元有力企業家のウィリアム・ビックフォードによって購入され、住居用ハウスや厩舎、庭園が建造されました。この一家、もともとアデレード市内に住んでいたのですが、前年に幼い息子が死去。これにともない、”健康的で空気のきれいな”エリアのこの住宅に移り住んだのですが、翌年さらに1歳未満のもうひとりの息子も亡くなってしまい、失意のウィリアムはまた居をアデレード中心部に移したそうです。

その後、この豪華な住宅は、幾人かの裕福な政治家、実業家に所有され、現在の形はほぼ1870年代におおよそ完成したといわれています。

現在のオーナーは、2001年に145万ドルで購入、今年2月から売りに出しており、提示価格は580万-620万ドルとのこと。10年で4倍近く跳ね上がっていますが、これはオーストラリアがインフレ続きの国ということを考える必要があります。日本円だと1ドル80円と換算して、おおよそ5億円くらいでしょうか。でもさらに、このお屋敷を埋めるだけの家財道具、そして素晴らしい庭のメンテナンスだけでもまたひと財産入り用になりそうです。

それにしても、おなじ住宅街のなかで19世紀建造の歴史的住宅に住むチャンスがあるとはなんとも驚きです。

ミセスリフォームスタイル

http://www.mrs-reform.com

写真1:まるで宮殿とも見まごうこの壮麗な外観!

写真2:住宅の裏側には、モダンな屋外プールが。

写真3:これが玄関のエントランスフロア。まるでホテルのよう。