”お受験”はないけれど、、アデレードでの悩ましい学校選び

オーストラリアで子育て、日本のような学歴社会ではないものの、学校選びというのは親として真剣に考えたいものです。私の家の近くには、公立の小学校がふたつあり、そのうちのひとつは週末に日本語補習校として利用されているだけでなく、カリキュラムに日本語も入っているそうで、漠然とそこに通わせることができたらいいなと思っていました。しかし、そこには思わぬ”ハードル”が待ち受けていたのです。


その小学校は、我が家のエリアとは幹線道路をはさんでシティ(中心街)寄りにあります。じつはこの幹線道路で、小学校の学区域(エリア)が分かれているのです。つまり距離的には徒歩15分ほどでそんなに遠くはないのですが、学区外ということ。ただし、学区外からの通学もケースバイケースで認められることがあると聞いていたので、すっかり安心していました。

ところが、先日その小学校の説明会に参加してみたところ、学区外からの受け入れはほぼゼロ%とのこと。ここは南オーストラリアでも例外的に、学区域に関して厳しいルールをもった学校なのでした。

写真1:レンガ造りの校舎が素敵です。


なんとこの学校は、公立小学校のなかでも非常に人気が高く、学区外からの入学希望者が多かったそうです。なんとか子どもをこの学校に通わせたい親は、短期間ほどその学区内に住み、入学許可を得るやいなや、以前住んでいた場所に引っ越すということが頻繁にあったそうです。こうしたやり方は、一種の”抜けみち”のようなもので学校側も対処に苦慮したようです。そこで最近では、過去12か月くらいさかのぼり、学区内に居住しているという証明を学校に提出しなければ、いけないというルールができたのです。


写真2:学校のすぐ目の前の通りも、芝生が広くとられた緑豊かな住宅街。シティ中止部からも車で5分というアクセスの良さ、人気のエリアというのもうなずけます。


学校のため、とその学区内に期間限定で住むとしても賃貸、しかしこのエリアはなかなか高級住宅街なので、家族で住めるような一軒家となると相当な金額に、、、。公立の小学校に入るために、そんな経済的負担することを考えると、”まあ、そこまでしないでも、、”という気持ちになりました。


公立小学校なら、どこでもそんなに変わらないだろうし、と思っていたのですが、思わぬ”ハードル”を見てしまった思いです。しかしその小学校も、学区域がそもそも小さいため90年代は生徒数減少が問題となっていたそうです、それを現在の校長先生がいろいろ改革をして、アデレードでも有数の人気校となった模様。そう考えてみると、公立校とはいえ、校長先生によって、個性や校風がかなり変わってくるのかもしれません。


いわゆる”お受験”ではないのですが、オーストラリアの学校選びというのもなかなか悩ましいものだと実感しました。


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