オーストラリアの居酒屋?ファミレス?もっとも身近なパブと

今回はオーストラリアの食文化を語るうえで欠かせない”パブ(居酒屋)”についてお話ししましょう。もともとイギリスの植民地であったことから、イギリスの文化の影響が強く残っているオーストラリアですが、どんな街にも欠かせないのがパブ(居酒屋)という存在です。


オーストラリアでは、「○○ホテル」という名称になっていることが多く、最初は宿泊施設としてのホテルかと思っていたのですが、じつはこれは古い時代、旅人たちのための宿泊施設と飲食サービスが一体となっていた時代の名残り。今では大半が「○○ホテル」という名前だけで、実際は飲食店です。(ただしなかにはまだ宿泊施設を残したものもあり、2階が客室で、1階に食事をしたり、お酒を飲む”パブ”が併設されているものもあります。)


たいていお酒を飲む”バー”というエリアと、食事をするエリアにはっきりと別れていて、バーではビールを飲みながら、スポーツ観戦に高じている人々が、そして食事をするエリア(ビストロという呼称が多いです)では、ファミリー連れやお年寄りたちなどがそれぞれ食事をしている光景がよく見られます。


こうしたホテルは通常、交通量の多い幹線道路にあることが多いのですが、我が家がよく行くのは住宅街のなかにある、いかにも地元民向けの「レスター・ホテル」。創業は1886年で建物はほぼオリジナルのまま残されています。おしゃれなトレンド感はないものの、カジュアルで子連れでも気兼ねなくゆけるお店です。

写真1:住宅街の中にぽつんと表れる「レスター・ホテル」、建物も趣き深いです。


気になるお値段のほうといえば、依然お話ししたようにオーストラリアの外食は日本に比べ、かなり割高。およその値段を挙げてみると、
ステーキ(単品) 2500円
サラダ      1600円
スープ      700円
オーガニック豆腐 2000円(!):バジルとトマトで味付けした洋風の1品らしいです。


日本だと親切なことにセットメニューで、メインにサラダやスープがついて栄養バランスよく、そしてお手頃価格で食べれるところが多いのですが、その点オーストラリアの外食産業は過酷です。。。こんな価格帯では、我が家ではそうそう通えませんが、じつは「レスター」には、”日替わりスペシャル”が3メニューほどあり、1200円ほどで肉料理/魚料理のメインを1品注文することが出来るのです。それにここでは、食べ放題のサラダバーがついているので、スペシャルを注文すれば、日本のファミレス程度の価格でそれなりのものが食べられます。

写真2:たまたま運よく、この日はスペシャルにステーキ<200g)があったので美味しく頂きました。


とはいえ、この”日替わりスペシャル”、お値段も大分良心的なだけに当たりはずれもあることは否めません。3種類から選べるのですが、そもそも英語のメニューには材料と付け合わせの食材くらいしか記載されていないので、正直よく分からないものも多いのです。肉が脂身だらけでほとんど食べれる部分がなかったり、そうかと思えば大人2人でも食べきれないほどのお肉がついた”スペアリブ”が出てきたり。。


おそらく、当日の在庫の関係もあるかと思われるのですが、この”いったい何が出てくるのか、よく分からない”まま注文をするのも私は一種の楽しみとしてやっています。オーストラリア人の夫は、絶対にそんなキケン(?)な真似はしないのですが、私はこれも海外生活で食文化を楽しむ一つではないかと考えています。


ミセスリフォーム
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