オーストラリア人の社交の場、居酒屋“パブ”はどんなふうに使われて

先月オーストラリアの食文化で欠かせない、居酒屋“パブ”のお話をしましたが、今回もうすこし詳しく取り上げてみたいと思います。オーストラリアのパブ文化はイギリス由来のもので、どんなに小さな町でもかならず1軒はあり、その町の社交の場となっています。


パブはバーエリア(お酒を飲むエリア)とビストロエリア(食事をするレストランエリア)に分かれていて、やはりなんといってもバーが社交の場の中心となります。お酒のメインはもちろんビール、南オーストラリアはワインの産地として有名ですがパブではやっぱりビールです。


バーテンダーさんにお好みのビールを注文すると、ビアサーバーから注いで出してくれます。バーカウンターにはイスがありますが、立ち飲みしている人もたくさん。ここは日本の居酒屋さんのようにテーブルについておつまみや食べ物も楽しみながら、、というのではなく、ひたすら“飲む”、そして人と“喋る”ことが目的なのです。みんな立って延々とおしゃべりしたり、大型テレビでスポーツ観戦に高じたり、とさまざまですがオーストラリア人はよく飲みます。

写真1:バーではオージービーフがお出迎え。。。


ちなみにグループで飲んでいる場合、各自でいちいち注文するのは野暮というもの、オーストラリアのスラングでは、おごることを“シャウト”するといい、誰かが“マイシャウト”(俺のおごり)と言って、全員分のビールをオーダーすることがあります。これを引け目に感じる必要はありません。次にだいたいみんなのビールが空になったら、今度は自分が“マイシャウト“と言って、みんなにおごれば良いのです。人数にもよりますが、これで全員一周すれば、みんな一様に負担したことになり公平を期すことができます。とはいえ、お酒に弱い夫いわく、「これが始まると、自分がシャウトするまで帰れない、、」という事態にも。。さすがに自分だけ「もういいです」と断ることもできず、付き合う羽目になる、、ということになるのです。どの国にも酒飲みの文化というものがありますね。


写真2:パブには歴史を感じさせる建物がそのまま残っていることもたくさん。


バーでもフライドポテトくらいあるところもありますが、基本的にオーストラリア人のみなさん、ビールだけで何時間も飲み続け、喋りつづけています。私もお酒に強い方ではないので、日本のように“いろんなものを美味しく、少しずつつまみながら、飲んで”というほうが合っているのですが、俄然お酒に強い方はオーストラリア流が向いていると思われます。


オーストラリアには州ごとにそれぞれの地ビールもたくさんあるので、もし旅行などで訪れた場合には、ぜひパブに立ち寄ってみてください!


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