いろんな住宅を鑑賞できるオープンインスペクションという仕組み

オーストラリアに住んでいて、数多くの住宅を家の中まで見ることができるのは、オープン・インスペクション(売却物件の内覧)というシステムがあるからです。週末を中心に、1物件あたり約1時間、不動産担当者たちが売りに出している物件を公開し、誰でも自由に見にゆくことができます。家に入る前に、連絡先と名前を聞かれますが、とくに購入をすすめられるわけでもないので、気楽に行くことができます。雑誌で紹介されたような家になると、実際に購入を考える人よりもむしろ野次馬根性で来る人々で溢れかえっている、なんていうこともあります。こんなときは、人ごみに紛れて入ってしまえば、不動産担当者と話すこともありません。

家は現在住んでいる人が暮らしているそのまま、あるいは専属インテリアコーディネーターによって美しくととのえられており、その家で暮らすイメージが大きくふくらみます。建築家が独自にデザインした家、美しい英国風ガーデンをもつ家など、個性的な住宅がたくさんあり、下手にインテリア雑誌をあさるより、ずっと面白いアイディアをリアルなものとして体感することができます。インターネット上の写真で見るよりずっと実物のほうが素晴らしかったり、また予想外の部屋があったり様々です。

舞踏会がひらけそうな大広間のある家、専用の洗車室をもつ家、リゾートホテルさながらの家など、日本ではまずお目にかかれないような住宅をたくさんみることできました。

 州都といってもアデレードは大都市ではないので、毎週のようにこのオープン・インスペクションに出かけている私たちは不動産屋さんたちに顔を覚えられてしまい、「またお会いしましたね、お気に入りの住宅は見つかりましたか?」と話しかけられることもしばしば。実際に自分が住むかどうかは別として、世の中にはこんな家が存在して、本当に住んでいる人がいるのだなー、と想像をめぐらすだけでも楽しいものです。


ミセスリフォームスタイル
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写真1:オープンインスペクションがあるときはこのようなサインが道端に立てられます。下は、不動産会社の名前

写真2:昨日訪れたのは、コロニアル様式のインテリアデザインが素敵な住宅でした