オーストラリアの子育て事情

オーストラリアの子育てといえば、住宅事情とおなじく日本に比べ、だいぶのんびりとゆっくりしている印象があります。そもそも、お受験というものがないので、塾の必要がありません。学校も高校でも午後3時過ぎには終わって、校舎にはだれもいなくなるので、子どもたちは自然と家庭で過ごす時間が多くなります。放課後友だちと遊ぶにしても、お互いの家がとても離れていたり、ということもあるので、日本の子どもたちのように、ずっとずるずる近所で遊んでいる、というのもなかなか難しいようです。

そのかわり、オーストラリアの親は、子どもの勉強よりスポーツに熱心という傾向にあり、男の子であればフットボール、女の子であればネットボール(バスケットボールに似た競技)といったスポーツのチームに、子どもを入れている家庭が多くあります。練習や試合の日は、毎回車で送り迎えする献身ぶりをみせます。そこで、私などは疑問に思うことがひとつ。この国では、子どもの肥満が大きな問題となっていて政府も頭を悩ませているのですが、学校にも車で毎日送り迎え、スポーツも練習する場所まで車で送り迎え。これで、肉や油の多い食生活をしていたら、むしろ肥満にならないほうがおかしいと思ってしまいます。

また、移民国家のオーストラリア。ひとくちに子育て事情といっても、さまざまな文化背景をもった家庭があります。上記はあくまで、典型的な白人家庭の一般論ですが、アジア系、とくに中国人家庭などは、日本人以上に教育熱心、勉強主義かもしれません。近所の人からきいた話では、子どもをオーストラリアの学校に数年間通わせるために、家をわざわざ購入して、母子で住んでいる中国人家庭があるといいます。(父親はほかの国で働いて一緒には住んでいないそうです)子育て事情も、文化や価値感によってずいぶん多様なのが、オーストラリアの社会です。

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写真1:おもちゃもいっぱいの乳幼児の部屋

写真2:アデレードには、古い建築様式を残した小学校校舎もみられます。