オーストラリアの子育てから見習いたいこと

どんな国の子育てにも一長一短がありますが、オーストラリア人の子育てを見ていて感心することがひとつあります。
それは、子どもでも大人たちの会話の輪にはいり、対等に話ができることです。マウンテンバイクの仲間たちで行く旅行には、子ども連れで参加する人もいますが、その子どもたちもこうした機会に慣れているのか、ごく自然に仲間に入ってきます。もちろん、大人たちの会話を退屈に感じているときもあるのでしょうが、一緒に食事の用意を手伝ったり、ゲームに参加したり、マウンテンバイクに行く準備をしたり、いろんなことを大人たちと共に行うことで、社交性やマナーを無理なく身につけていくように感じるのです。

自分の子ども時代を考えてみると、会話をする大人の相手といえば、両親、親戚、学校の先生くらいでしょうか。
それ以外の大人と会話らしい話をしたことはほとんど記憶にありません。日本語には敬語というものがあり、なかなか年齢のはなれた人と対等に話をするのがむずかしい、とも考えられますが、自分の年齢グループ以外の人とも積極的に会話ができる、というのは大きなメリットではないかと思います。

よく就職活動などで、"最近の学生たちは、コミュニケーションスキルが乏しい"とよくいわれているようですが、社会に出てからのコミュニケーション能力とは、自分と年齢のはなれた人とも心を開いて話ができること、ひいては自分とはまったく異なる環境で育った人とも意思疎通ができること、になるのではないかと思います。こうしたことは学校や教育機関で、組織的に身につけられるものでもないので、こうして子どものうちから自然と大人たちと交わる機会を持てる環境にあるというのは、羨ましいことだなといつも感じます。


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写真1:近くの公立小学校、ローズパーク小学校の校舎はレンガづくりのレトロなイメージです。

写真2:オーストラリアで人気のコメディー番組、"summer heights high"は、高校で繰り広げられる日常を一人のコメディアンが、生徒、教師、問題児の複数の役柄を演じる内容で、こちらの学校生活の一端が垣間見れます。