家を動かすという、オーストラリア人の発想

引越し、というと、段ボールに所持品を詰め、家具をトラックで運ぶ、というイメージがありますよね。
でも、なにごとも大胆でやることが豪気なオーストラリア、なんと家そのものをある場所から、ひとつの場所へ移動させる、という
家ごとの引越しもあるのです。

オーストラリアは日本と違い、国土が広大です、砂漠地帯などの僻地に住もうと思ったら、家も自家調達しかありません。(一番近くの"町"まで、
数百キロ、ということなどザラなのです、そういう場所では、大工さんも来てくれません)もちろん、移動することを前提にした簡易型な住宅というのがあり、
そうした家が多いのですが、それでもかなり大きな家、これを"運んでしまおう"(しかも、移動距離もはんぱではありません。千キロ以上になることもあります)という
発想に驚かされます。また工場で組み立てられる出来合いの住宅を、運ぶこともよくあるそうです。


住宅は、超大型トレーラーにのせて運ぶのですが、一度ばらして車に乗せる、という手の込んだことはするわけもなく、、なんと家そのものをどかっとトレーラーに乗せて
移動させます。ちなみに、この家を移動させるというのは、オーストラリア全州で行われているそうですが、とりわけクィーンズランド州ではよくあることといわれています。
木造の家が多いので、比較的運びやすいのでしょうか。

さて、あるテレビ番組で、工場で組み立てた家を、300Km離れた海辺の町に運ぶというのを特集していましたが、家をまるごとのせたトラクター、この車の後ろにつくのはいやだなーと思いました。
前方の視界が塞がれ、追い越しはほぼ不可能です。さらに、目的の場所までつく直前、まわりの道が狭いうえに、電柱が障害となったりして、家を降ろすのに、大変な苦労をしていました。
こんな手軽に家を運べてしまう理由のひとつは、おそらく住宅に免震構造などが要求されていないからなのでしょうが、なんともびっくりな習慣です。


ミセスリフォームスタイル

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写真1:煉瓦づくりのこんな大きな建物を運ぶことも。。


写真2:日本では見かけない超大型トレーラーで家を運びます。。