イギリス版”田舎暮らしがしたい” 住宅探しのドキュメンタリー 

オーストラリアに住んでいて、お得だなと思うのは、英語圏のほかの国(アメリカ、イギリスなど)のTV番組がふつうに見れることです。オーストラリアのTV産業がそれほど大きくない、ということもありますが、違う国のTV番組がかんたんに見れるというのは面白いことです。

なかでも、好きなのが、イギリス版”田舎暮らしがしたい” というような『escape to the country』というドキュメンタリー番組。都会に住みつつも田舎暮らしをしたいと思っている人は、イギリスにも多くいます。そんな人を視聴者から募り、希望するような家をTVクルーが探して、紹介する、ドキュメンタリー番組です。約1時間の枠のなかで、1組の視聴者に対し、希望エリアのなかから4件の住宅を紹介し、もっとも気に入ったものを選んでもらうというプロセスがなんとも見所です。

たいてい、モデル視聴者の現在住んでいる(保有している)家の査定から始まり、さらに田舎の家を購入する予算をきいて、住宅探しが始まります。一般人のリアルな経済感覚で住宅探しの様子を見れるのも、非常に興味深い点です。

でも、イギリスの田舎の数々の住宅が紹介されるなかで、いつも感心するのは、イギリス人の”住宅に対するこだわり”です。新築を求める人などほぼ皆無で、築200-400年というすごく古い家を改装して住み続けられた家を希望する人がほとんど。さらに、”キャラクター”と呼ぶその住宅ならではの個性を重んじます。天井の梁、暖炉、茅葺の屋根、ガーデン(庭)、などに、他にはないユニークさを求めるのも大きな特徴です。

この番組を見ていると、つくづくイギリス人は古いものに徹底したこだわりをもっていることを思い知らされます。日本にも古くからある伝統的な住宅がありますが、こうした古いものに対する思い入れは、ずいぶん違うなと感じざるを得ません。



ミセスリフォームスタイル

http://www.mrs-reform.com

『escape to the country』公式HP(ご参考まで)
http://www.bbc.co.uk/programmes/b006vb2f

写真1:長年プレゼンターを勤めた女性ですが、この人イギリス訛りが強くて閉口しました。

写真2:こんな素敵な田舎の家なら、住んでみたいと思う人も多いはず。ただし、住宅のメインテナンスには費用もかさみそうです。