1950年代風レトロな映画館で、ちょっと優雅なムービータイム

アデレードに住んでいて気づいたことのひとつに、レトロな映画館がかなり残っている、ということでした。

ロビーには赤い絨毯がしきつめられ、照明も控えめ、2階へ続く階段はアールデコ調の螺旋階段、なんて景が広がり、レトロ感にあふれ、あたかも1950年代あたりへタイムスリップしたような気持ちになります。

そうした古い映画館のひとつ、「カプリ・シアター」(1941年オープン)には、なんと舞台左右に大きなパイプオルガンが設置されており、映画の上映前に生演奏が聴けるという心にくいサービスが行われています。また、このパイプオルガンの友の会というのもあり、会員は誰でもこの由諸あるオルガンで練習したり、演奏会も開けるという特典があります。古いものをただ飾っておくだけでなく、現在進行形のカタチで利用し続ける、そんな心意気を感じさせるのです。

オープン時当初のインテリアを忠実に残したこの劇場では、映画だけでなく、音楽会、地元小学校の学芸会、結婚式の披露宴会場など様々な形で多くの人に利用され、愛されています。

オーストラリアでも、大型ショッピングセンターに付属のメガシネマコンプレックスのような最新ハイテク技術を駆使したようなピカピカな映画館が増えてきていますが、ちょっと昔の時代が舞台のラブロマンス映画などは、こんなレトロな映画館で静かに観賞し、余韻に浸りたいなという気になります。

ミセスリフォームスタイル

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写真1:カプリ・シアターの外観

写真2:カプリ・シアターの舞台、赤の緞帳がまたレトロです。左右には大きなパイプオルガンが。。