オーストラリア流 子育て・しつけのヒント

オーストラリアでも日本と同じように、地方自治体が子育てを支援するさまざまなプログラムを開催しています。子育ての専門家が毎回違ったテーマで話をするプログラムもそのひとつ、毎回大勢のパパママが出席する人気コースで、わたしたちも参加してみました。近くの公立図書館のミーティングルームで行われるのですが、始まりは午後7時から。仕事帰りのお父さんも参加できる時間帯に設定されていることからも、”子育ては母親だけの仕事ではない”という考えが伝わります。


今回のテーマは、「子どものしつけのヒント」。幼児から小学生までのしつけをどうするか、というお話でしたが、子どもをじょうずにしつけるためのヒントが紹介されており、なかなか興味深いものでした。

英語圏のしつけで、日本と大きく異なるのは、子ども相手にもちゃんと理由を説明すること。日本ではよく親が「ダメ!」というのを聞きますが、英語圏の人は、なぜそれがダメなのか、どんな結果になるのか、という因果関係をちゃんと説明します。

例えば、「家のなかを走り回ってはいけません。転んだり、モノを倒したりしたら危ないでしょう」

というようになります。大人からすると分かりきったことですが、万事この調子で、”あなたの行為がもたらす結果”についてきちんと話します。日本人の感覚からすると、「そこまでわざわざ言わなくても。。」とも思うのですが、こうした考え方を子どもの頃から訓練することによって、大きくなってから、自分の行動についてちゃんと責任を持って考える習慣を教えているような気がします。

では、今回のトークで紹介されていたちょっとしたテクニックをご紹介しましょう。


◎タイムアップ
子どもが何か悪いことをした場合、頭ごなしに延々と叱るのではなく、「自分の部屋へ行って反省しなさい」と親がいいます。
つまり、”ひとりになってちょっと頭を冷やしなさい”ということです。
ひとりになって、”なぜ叱られたのか、なにが悪かったのか”と自分で考えさせます。5分、10分たってから親が、「落ち着いた?反省した?」と様子を見に行きます。それで子どもの状態が落ち着いていればOK、まだかっかしているようならもう少しひとりの時間を過ごさせます。


◎ウィッシュジャー
ジャーとは、瓶や中身の見える容器のこと。お手伝いなどなにかいいことをするたびに、この容器の中にものを入れます。入れるものは、ビー玉、ボタン、お菓子、コインなどなんでも構いません。容器がいっぱいになったら、ご褒美として”遊園地にいく”、”おもちゃを買う”という子どもにとって嬉しいことを叶えてあげるのです。このテクニックのいいところは、あとどれくらいでご褒美に手が届くのか、進展が目に見えること。子どもにとっても自然とやる気が出るものです。



ストレスなく子育てするのはむずかしいものですが、しつけも親と子ども、なるべくなら楽しみながらすすめていきたいものです。私もまだまだ新米ママなのですが、こうしたプログラムからは得るところも多く、これからも積極的に参加していきたいなと思います。




ミセスリフォームスタイル

http://www.mrs-reform.com

写真1:会場となる図書館エントランス、子育てだけでなく、地域ボランティア、高齢者向けアクティビティなどさまざまなテーマで活動があります。

写真2:ウィッシュジャー
ガラスなど中身が見える容器のなかに、”いいこと”をするごとに1つづつなにか入れていきます、写真は紙風船。大きいとあっという間にたまってしまうし、小さいものだと果てしなく時間がかかりそうなので、中身選びは慎重に。。。