Charity Makes it easy"、チャリティー(寄付)行為が根付いているオーストラリア

日本でも昨年の3.11の大地震以降、チャリティ(寄付)という言葉がだいぶきこえるようになりましたが、オーストラリアに住んでいるとチャリティ行為が普段の生活のなかでごく自然に受け入れられているなとよく感じます。チャリティという行為を大げさに考えなくても、身近に参加できる機会が多くあるのです。


もっとも手軽に、かつ楽しみながらチャリティの利点も受けられるのが、「エンターティメントブック」といういわばディスカウントクーポンが束になった本を1冊60ドル(およそ5千円ほど)で購入するというもの。小型辞書ほどの厚みのあるこのクーポンブックには、南オーストラリア州のレストラン、カフェといった飲食店やレンタカー、観光施設、またオーストラリア国内のホテル、リゾートなどの割引クーポンがぎっしり。たいてい25%オフの割引がきくようになってます。


この「エンターティメントブック」はチャリティ団体(慈善団体)が販売しており、その売上金がチャリティへの寄付となるのです。たんにお金をポンッと寄付するのではなく、お金を出した人もこうしたクーポンで得する、うれしい仕組みです。夫マイケルはじつはこの「エンターティメントブック」の大ファンで毎年楽しみにしており、本からクーポンを切り取り、お店の地域ごとに仕分けする作業を嬉々として行います。“セコイ男”と思われるかもしれませんが、こんなふうに楽しみながら、寄付行為を行えるアイディアに感心してしまいます。


さらに、以前にお伝えしたトイライブラリー(おもちゃの図書館)でも、似たようなものを見つけました。様々なおもちゃメーカーが出す「チャリティカタログ」をもらえるのですが、そのカタログにあるおもちゃを販売価格より安い値段で購入できるというものです。その売上金の2割がカタログを配っている団体(この場合トイライブラリー)に寄付されるという仕組みになっています。うれしいことに、このカタログにはヨーロッパ製のすてきなおもちゃがたくさん、ふつうのお店ではちょっと見られない木製のかわいいものが載っていて見ているだけでも心が楽しくなってきます。


このように普段の生活の一部に、チャリティ(寄付)行為が自然と根づいているのはなかなか素敵なことだと思います。寄付をされるほうも、するほうもハッピーになる。日本でもこんな仕組みがもっと広がるといいですね。


ミセスリフォームスタイル

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写真1:「エンターティメントブック」、小型辞書ほどの厚さで、さまざまなディスカウントクーポンがぎっしり。

写真2:トイライブラリーでもらった、チャリティカタログ。ヨーロッパ発のかわいいおもちゃもたくさんあって、見ていてあきません。