『カントリーハウスレスキュー』、4世代一団となって取り組んだプロジェクト!

以前ご紹介したイギリスのホームリアリティ番組『カントリーハウスレスキュー』。財政難に陥っている大きな住宅のオーナーに番組がビジネスプランを提案して、その住宅を有効活用する方法を模索するプロセスが毎回の筋書きです。数百年以上の歴史ある壮大で美しい邸宅とその庭園、そしてそこに暮らす家族たちの物語が面白く、つい夢中で見てしまう番組です。今回はそのなかでもとても印象的だったストーリーをご紹介します。


物語の舞台は「リバーヒルハウス」と呼ばれる1714年に建てられたチューダー様式の農園大邸宅。1814年に植物学者ジョン・ロジャーが購入し、以来その子孫がずっと住んでいます。しかし第二次世界大戦以降、邸宅や広大な庭園の維持が経済的にも難しくなっていました。現在は、4世代(祖母、母、息子夫婦とその子どもたち)が住んでいます。住宅の荒廃がすすみ、家族も世代を超えた連携がうまくいってなかったのですが、2010年の番組出演を機にリバーヒルハウス再生のプロジェクトが一気に進みました。



番組プレゼンターのルース・ワトソンが勧めたのは以下のことです。

・植物学者の祖先が残した広大な庭園を、一般開放して収入源とする。

・庭園の一部に子どもたちが遊べる“キッズエリア”を作り、アトラクションとする。

・庭園の一般公開とともに、カフェ(飲食店)や売店もオープンして収入源とする。

・家族間で役割を明確にする。

祖母:家と住宅の歴史を熟知しているので、その豊富な知識をビデオ、パンフレットを使ってみんなに伝える。(歴史や知識の継承)

母:料理が得意なので、カフェをひらいて飲み物や軽食を提供する。さらに庭園で育てた植物を鉢植えにして売店で売る。(飲食業および販売担当)

息子:プロジェクト全体の管理。(マネージメント)

息子の嫁:元教師というキャリアを活かし、“キッズエリア”で子ども向けのアトラクションプログラムを行う。(アトラクション担当)


ルースという外部の人間が客観的に現状を把握し、家族それぞれの役割を明確にしたことで、ひとりひとり“家を救うためにやるべきこと”に向かって集中できるようになったのです。当初は家族間で感情的なトラブルもあったのですが、みんなが目標をはっきりと見つめるようになると、そんな家族間の不和まで解決してしまいました!

プロジェクトは見事に成功し、多くの観光客が庭園を訪れるようになり広大な敷地や庭園を維持するのに必要な収入を生み出せるようになりました。



もしこのプロジェクトが成功していなかったら、屋敷は荒廃してゆき、4世代の家族も心はバラバラのまま、この家を手放さなければならなかったことでしょう。家族が心を合わせ、この家と庭園を見事に蘇らす過程がとても感動的でした。この番組を見ていると、イギリスに行って古い屋敷や家々をめぐる旅がしたくなります。


ちなみに、お屋敷と庭園を結婚式会場として貸し出すこともしているとか。。こんな場所でのガーデンウェディングもまたとてもすてきなのではないでしょうか。

ミセスリフォームスタイル

http://www.mrs-reform.com

『リバーヒル』公式サイトはこちら。美しいガーデンの動画をぜひご覧ください。
http://www.riverhillgardens.co.uk/


写真1:お屋敷はまるでふるいお城のようです。

写真2:子ども向けアトラクションではこんな”雪男”が表れることも!?子どもはびっくりです。