ごみ収集大革命!地元バーンサイド・エリアの取り組み

日本ではリサイクルやゴミの分別についてかなり意識が高まっていると思います。それに比べると、オーストラリアはゴミ焼却場という施設が皆無で、一般ゴミはすべてそのまま埋め立てというかなり大雑把な処理の仕方で常々“そんなのでいいのかなあ”と気になっていました。広大な国土なので埋立地などほぼ無限、と考えているようで、“埋立地がいっぱいになったらまた余所に行けばいい、土地なんていくらでもあるんだから”という意識がかなり強いのです。


そんなオーストラリアでしたが、地元バーンサイドでは、ゴミ収集について大きな改革が行われつつあります。まず、ゴミを収集する大きな回収箱(ビン)を1世帯2つから3つに変更されます。(オーストラリアでは一般ゴミの回収は週1、そのため高さ1mちかくのかなり大きなビンで各家庭ゴミをためています)


◎現行のシステム(1世帯に割り当てられているビン2個)
・緑のビン(庭から出る雑草・枯れ枝・葉っぱなど)
・紫のビン(一般ゴミ・リサイクルゴミ《金属・ガラス・紙などまとめて》)


◎新しいシステム(1世帯に割り当てられているビン3個)
・緑のビン(庭から出る雑草・枯れ枝・葉っぱなど)+コンポス(台所から出る野菜屑など)
・黄のビン(リサイクルゴミ金属・ガラス・紙など)
・赤のビン(埋め立て処分する一般ゴミ)


まず第一の変更点は、緑のビンにコンポス(堆肥処理できるもの)が加わり、野菜くず、卵の殻、牡蠣など貝類の殻、魚の骨などが含まれるようになります。これに庭から出る植物系のゴミをひとまとめに回収し、堆肥として再生活用します。そして堆肥をガーデニング愛好家向けに販売する予定で、ゴミをお金に変えようというアイディアです。


つぎに、今までリサイクルゴミと一般ゴミを一つのビンで半々に回収していたのですが、これを別け、それぞれ1つのビンが割り当てられるようになりました。これでリサイクルゴミに出せる量が2倍になります。


自治体側としては、とくにコンポスに力を入れるようで、台所で野菜屑をためる小さなバスケットまで用意してくれています。これら新しい3つのビンとバスケットがおよそ2ヶ月かけて各家庭に配られているところです。

これで埋め立て処分されるゴミの量が大きく減ればいいのですが、新しいシステムがどう動いてゆくか楽しみです。


ミセスリフォームスタイル
http://www.mrs-reform.com

写真1:自治体オフィス(区役所のようなところ)に展示されている新しいビンの見本


写真2:野菜屑をあつめるバスケットもこのように使ってね、とわざわざ展示されています。