意外と熾烈?アデレードの公立小学校の越境入学問題とは??

日本に比べると”お受験”なんて制度もなく、オーストラリアでのびのびと子育てができると思っていましたが、じつは現実はなかなかそうもいかないようです。今回は最近ちょっと気になる公立小学校の越境入学についてお話ししたいと思います。


オーストラリアの公立小学校では原則的に学区域が決まっており、そのエリアの指定された小学校に入学することになります。ただし、もちろん変則的に学区外からの子どもを受け入れることもあるし、学区外に引っ越ししても同じ学校に通うことができるなど例外もあります。


私の住んでいるエリアはリンデンパーク小学校というかなり大規模で、いろんな施設が充実しているといわれる学校の区域にはいります。もちろんその小学校でも申し分ないのですが、ちょっと気になるのは大通りを超えた隣の学区域の小学校。その小学校はかなり充実した日本語クラスがあることで有名で週末には日本人補習校も行われているほど、日本語環境に恵まれているといえる学校なのです。リンデンパークとは対照的にこちらは学区域もかなり狭く、少人数制アットホームな校風、レンガ造りの校舎が昔風で私としてはついついこちらに心惹かれるものがあります。


学区外とはいえ、距離的にはそんなに変わらないし、越境入学もあっさり認められるかと思いきや、そうでもありません。最近アデレードでは、一部の公立小学校への人気が集中し、親が子供を入れるためだけに一時的に学区内に賃貸で家を借りて移り住む、あるいは書類上だけそう見せかけるといったケースが多発し、学校側を当惑させているそうです。そこで、学校側は原則学区域内で通学すること(英語で”スクールゾーニング”といいます)を徹底させるようになっているといいます。


せっかく日本語を教えている小学校が近くにあるのに、数百メートル学区域から外れているというだけで通えない、というのはなんだか腑に落ちない気持ちがします。とはいえ、ルールはルール。どの国で子育てをしていても、いろんな悩みが出てくるということを実感せざるをえません。



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写真1: 私の憧れ(?)の学校、ローズパーク小学校のレンガ造りの校舎。こうしたこじんまりとしたアットホームな学校もよいなあと思うのですが。。


写真2:オーストラリアの学校は、先生や生徒が一丸となってボランティアや募金集めをするのも盛んです。これはがん患者を支援するボランティア団体向けに、手作りのカップケーキを売っている先生。”海賊”をテーマにしていて、遊び心が感じらえます。