冬のアデレードでまだまだ利用されている、、暖炉という存在と思い出

南オーストラリアのアデレード、日本のほぼ真下に位置するのですが季節は完全に逆。6月、7月は本格的な冬となります。とはいえ例年に比べるとそんなに冷え込みは厳しくないのですが、先日新聞でこんなニュースがありました、要約すると以下のようなとおりです。


“郊外の一軒家が午後3時ごろ火事で半焼、住人は不在でけが人等はなし。火元は煙突内の残り火。地元消防局は、古い煙突のある家は煙突掃除を徹底するよう呼びかけている。”


なんでも煙突内が長いこと掃除されていないと、煤が溜まり、そこに火が残ったりしていると、火事の原因になりやすいそうです。

写真1:応接室に暖炉、そしてシャンデリア、、まさに理想的なオーストラリアのお家。


アデレードには築100年以上の古い家が多く残っており、ほんものの暖炉がまだまだ現役活動ということが珍しくありません。古い家の寝室にはたいてい暖炉があり、それぞれ煙突がちゃんとあります。ガソリンスタンドにも暖炉用の薪が売っているし、身近な存在なのです。

写真2:こちらはガス暖炉になっているモダンなタイプのもの。


それにしても、『メリー・ポピンズ』の時代ではあるまいし、煙突掃除屋さんはいるのでしょうか?掃除と言っても、高さのある煙突の内側をどうやってきれいにするのか、私には皆目見当もつきません。それに煙突内部はきっと煤だらけで火が残っているかどうかの確認も難しいと思います。でも火事になるリスクがあってはとても気がかりで、放置しておくわけにもいきません。本物の火で暖まる、暖炉はとても魅力的ですがメンテナンスは難しそうです。


そういえば、私が学生時代にホームステイしたお家にも暖炉がリビングルームにあり、使用されていました。暖房器具は暖炉だけです。外から帰ってきて、家のなかが寒く、すぐに暖めたいと思ったのですが、なんせ現代文明の恩恵にどっぷりつかって育った私には、暖炉に薪をくべ、すばやく火をおこすことができませんでした。何度やっても新聞ばかりぱあっと一瞬明るく燃え、すぐに火が消えてしまう、その繰り返し。そんなふうに20分くらいたち、まだまだ寒いままで手が凍えてきたころ、ホストファミリーたちが帰ってきて、まだ10歳くらいの男の子ビリーくんが「マッチ貸して」と言って、じつに手早く暖炉に火をおこしてくれたのでした。まだまだお子さまなはずなのに、そのときはビリーくんがとても頼もしく感じられ、“これこそオーストラリア人だ!”とひとり納得したことがあります。もう10年近く前の話ですが。。。


ミセスリフォーム
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