英語圏の食育ヒーロー、ジェイミー・オリヴァーの活動が実に多彩です

ちょっと前に「アメリカではピザが“野菜”として認定された」というびっくりニュースがありましたが、日本人の感覚からするとちょっと信じられませんよね。でも欧米の食に対する意識を象徴しているようでもありました。オーストラリアでも、レストランの子どもメニューといえば、フライドポテトやチキンナゲットが定番。親としては栄養バランスが気になって仕方ありません。


ところでそんな英語圏でも、“食育”という観点から、もっと健康的な食生活をおくろう!と精力的に活動している人物がいます。イギリス出身のカリスマ・シェフ、ジェイミー・オリバーさんといいます。両親がイギリスの田舎で小さなパブ(居酒屋)を経営し、パブのキッチンで父親が働くのを身近に見てきたジェイミー。小さい頃から、キッチンに出入りし、自分も自然と料理の道を志すようになりました。その後、テレビでイケメンシェフとして人気を博し、彼の料理本はオーストラリアでもベストセラーに。。。

写真1:ジェイミーさん、若いときはもっと痩せててかわいい感じでしたが、最近貫禄がついてきました。。


“イギリス料理は美味しくない”というイメージが世界中にありますが、彼はその汚名を挽回しようと美味しいレシピをたくさん披露しています。“その時期に手に入る、新鮮な素材を使って、ちゃんと料理すれば美味しいものができる”というのが彼のメッセージです。


料理人としてだけでなく、ざっくばらんで気さくな語り口が、テレビでも人気なのですが、父親としても子どもにきちんとした食事の大切さを教えることが必要と考え、“食育”をテーマにした番組も数多く作っています。こうした番組はイギリスでヒットし、アメリカでも学校のスクールランチ(学校で提供されるランチ)を改革しようという番組(『Jamie Oliver’s Food Revolution』2010年)もできたほどですが、アメリカの学校にまで浸透したジャンクフードに対する意識を変えることはなかなか難しかったようで、ジェーミーが涙を呑む場面もあったと、ニュースで話題になっていました。


写真2:スーパーでもらえる、ジェイミー・オリーのキャンペーンシールを手にする息子。たくさん種類があるので、子どもの“集めたい”気持ちをうまくついています。


そんな彼ですが、“世界の子どもたちの食生活をもっとヘルシーにしたい!”という熱意は衰えません。今年ジェイミーは、オーストラリアの大手スーパーと手を組み、“もっと野菜を食べよう、野菜は美味しい!!”というキャンペーンを大々的に行っています。スーパーの店頭には野菜のぬりえコーナーがあったり、オリジナルシールを配布したり、野菜の美味しい食べ方を紹介したりしています。


肥満が大きな社会問題にもなっている欧米圏ですが、日本とはまた違う”食育”へのアプローチにはなかなか興味深いものがあります。


ミセスリフォーム
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