一筋縄ではいかない!多彩なオーストラリアの家族像とは?

今回はオーストラリアの家族像について、お話ししてみたいと思います。世界中からの移民が多く、多民族国家といわれるオーストラリアでは、家族のカタチもほんとうにさまざま。そういったなかで暮らしていると、家族としてどうあるべきか、ということもいろいろ考えさせられます。


一番大きな違いとして気づくのは離婚カップルも多いのですが、離婚後も父親と母親がつねにコミュニケーションをとり、子育てを分担して行うというライフスタイル。これは“共同親権”と呼ばれるもので、先進国の多くがこの方式だといいます。日本は離婚すると、“単独親権”となり、父親あるいは母親のどちらかに親権が移り、親権を失った側は子どもと過ごす時間も圧倒的に減るか、皆無となってしまいます。以前のニュースで、日本では親権を失った親と子どもの面会が非常に困難で、面会する合意ができてもそのうち4割は実現しないままだという記事がありました。これは“共同親権”方式をとっているオーストラリアではちょっと信じられないことのような気がします。


オーストラリアでは、離婚後も子どもたちは平日は母親と過ごし、週末は父親と過ごす、あるいは2週間おきに、父親と母親のあいだを行き来する、といった“ルール”が作られ、親が離婚しても、交流が絶えることはめったにありません。私の夫(オーストラリア人)の両親も離婚していますが、父親が離婚して家を出た後も、週末や夏休み、クリスマスなどよく一緒に過ごしたりしていたそうです。

写真1:平日午前中の公園にお父さん、というのもよく見かける光景。“イクメン”が多いと感じます。


両親の離婚によって、寂しい思いをしないはずはないと思いますが、それでも“お父さん(あるいはお母さん)とまったく会えなくなる”という事態よりは子どもにとって望ましいような気がします。


また離婚も多いのですが、子連れ再婚も多いのがオーストラリア。継親、連れ子の関係は、それはそれでいろいろ難しいようです。先にもお話しした通り、以前の結婚での子どもたちとの関係も続いているので、“家族”の概念はどんどん広がってゆくことに。。。


そうした環境の中で育つのはなかなか過酷な気もしますが、精神的に成熟するのも早くなるという面もありそうです。家族という関係も刻々と変わる中で、自分の居場所をつくろうとするのも人間として成長するための大きなプロセスになるのではないでしょうか。



写真2:アデレードはもうクリスマスムードです!これはある企業主催の“クリスマスパーティー”の風景。日本でいう忘年会のかわりに、オーストラリアの会社ではクリスマスパーティーという名目で、こうした社員交流の場が設けられます。ちなみに傾いているのは、タイタニック号を模した巨大滑り台。ちょっとシュールな光景です。


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