世界一有名な住宅、ホワイトハウスがじつはカラフルなおうちだという話。

昨年11月から始まったこの『ちょっと南半球から通信』も1年を超え、2011年も残りわずかとなりました。今回は、1年の締めくくりということで、ちょっと豪華なおうちを取り上げてみたいと思います。

世界一有名な住宅、といえばなんといっても、アメリカ合衆国の「ホワイトハウス」でしょう。よくニュースで取り上げられるので政治的な中心地のようなイメージがありますが、れっきとした現役アメリカ大統領の公邸であり、家族の住んでいる”住宅”でもあります。王室のないアメリカにとって、ホワイトハウスはまさに宮殿のような存在、団体観光客として見学も可能だそうですが、さすがアメリカ、知れば知るほど興味の尽きない建物のようです。

まず、その”ホワイトハウス”という名前のとおり、外観は白亜の宮殿のような姿が印象的。”白”という色には、ひじょうにノーブル(高貴)なイメージが湧きますが、その内部はどうなのでしょうか?

じつは、ホワイトハウスの内部には、”色”がテーマになっている部屋がいくつもあるのです。”ホワイトハウスの内部は実はカラフルだった!”というのが私のなかでの意外な発見でした。

まず、ホワイトハウス1階の中心に位置するブルールーム、その左右にレッドルーム、グリーンルーム(食堂)、そして2階ちょうどブルールームの真上に位置する、イエロー(オーバール)ルームです。

ブルールーム(青の部屋)
各国からの国賓や外交官を大統領が迎えるための部屋で、もともとレッド(赤)がテーマカラーとして使われていましたが、1837年の改装時に青が選ばれました。クリスマスツリーが飾られるのもこの部屋です。

レッドルーム(赤の部屋)
レッドルームは、歴代大統領夫人たちが、会合やミーティングによく使用してきた部屋で、床のカーペットは、ジャックリーン・ケネディ大統領夫人が部屋を改装したときに選んだものです。

グリーンルーム(緑の部屋)
緑のシルクが壁紙のようにデコレーションされ、19世紀初頭のアメリカの家具でコーディネートされた部屋です。各大統領がさまざまな目的で使う部屋です。

イエローオーバールルーム(黄の部屋)
オーバールルームといいますが、テレビや映画に良く出てくる大統領の執務室ではありません。ここはもっと大統領のプライベートなお客をお迎えするための応接室といえます。イエロー(黄色)といっても品のいいクリーム色調で、大切な方をお迎えするのにふさわしい部屋です。

いかがでしょう?カラーをテーマにするというのがいかにも英米人らしいセンスだと思うのですが、各大統領ごと、テーマカラーを守った上で、インテリアデコレーションに微妙に違っているのも、その大統領夫人たちのセンスが窺えてなかなか面白いものです。

いずれもすてきなお部屋なので、いつか実物を見に行けたらな、、と思ってしまいます。



ミセスリフォームスタイル

http://www.mrs-reform.com

各部屋、歴代大統領たちのデコレーションの違いが分かる、比較写真です。

写真1:ブルールーム(青の部屋)

写真2:グリーンルーム(緑の部屋)

写真3:イエローオーバールルーム(黄の部屋)