一戸建てだけどそうでない?不思議なタウンハウスという存在

今回は私が住んでいる家についてお話したいと思います。家はレンガ造りの2階建てで3ベッドルームとリビング、キッチン、応接間がありトイレは2ヶ所。まわりにはこうした家が18軒ほど向かい合って並んでいます。住宅としては独立した建物であるし、駐車場や十分な広さの庭もある。東京のマンションでずっと暮らしてきた私としては、これはれっきとした一軒家だと思っていました。

ところがある日、夫(オーストラリア人)との会話のなかで、私たちの家は“一戸建て”ではない、ということが判明しました。この家はタウンハウスと呼ばれるいわば集合住宅の一つで、カテゴリーとしてはユニット(日本でいうところのマンション、アパートの類い)に分類されるというのです。ずっと念願の“一軒家”に住んでいるのだとばかり思っていた私にとってはまさに青天の霹靂でした。

タウンハウスという言葉は、イギリスやオーストラリアなど国によって定義が違っていたりして、一口に言い表すのが難しいのですが、私たちの家の場合、住宅デベロッパーが敷地に所有権を持ち、18軒の住宅を建てて分譲しているようです。そのため、入居者は持ち家であっても、デベロッパー(管理会社)に管理費を月々支払っています。こうしたタウンハウスの主な入居者は、お年寄りの一人暮らし、子どものいない老夫婦であり、子どものいる家庭には狭すぎるという認識があるようです。3つもベッドルームがあれば、家族としても十分に住める広さだと、私などは思うのですが、そこは広いスペースになれたオーストラリア人とは大きく違います。一人暮らしで3つもベッドルームがあるほうが贅沢なように思えてしまうのですが、彼らにとってはまさに”自分の城“に他ならないのかもしれません。そう考えると、日本に長期滞在するオーストラリア人で、ワンルームマンションに住んだ結果、狭すぎて精神が病んでしまったという話もあながち嘘ではないように思えます。


ミセスリフォームスタイル

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写真1:ずっと一戸建てだと思い込んでいたのですが、実は"アパート"扱いでした。。。


写真2:おなじ様式の住宅が9戸づつ向かい合って並んだオーストラリアのタウンハウス(集合住宅)